助成に
応募する

2025年度助成先決定
2025年度選後評
 今年度は専門工事業PR助成金に8件の応募があり、そのうち6件を採択しました。中でも特徴的だったのは人材コンサルタントの力を借りて採用活動を抜本的に見直し、効果的で継続性のあるものを構築しようとする取り組みです。もはや一面的な手直しでは採用につながらないという判断のもと、費用や手間をかけてでも是非とも優秀な人材を確保したいと考えてのことだと思います。
 もうひとつ挙げたいのはSNSによる情報発信の外注化です。社員がイベントなどの折に発信するという段階から、専門業者により発信内容の企画、効率的な取材、定期的な発信を行うという段階に移ってきました。一定の効果が上がっているとお聞きしていますが、どのような人材を採用できたのか、当財団としても興味深く見届けたいと思います。
 一方、若手建設技術社員・技能労働者育成助成金には4件の応募があり、3件を採択、1件を準採択(半額助成)とさせていただきました。採択と準採択の分かれ目は育成計画が明確に示されていたかです。応募時点で活動が完了していなくても構いませんが、こんな内容をこんなスケジュールでと育成計画を具体的に示してください。
 最後にお伝えしたいことは、選考では助成金がどのように役立つのかという視点を大切にしているということです。当助成金は協賛金や協力金といった性質のものではありません。「これで失敗を恐れずに果敢に挑戦できる。」「おかげで一段階高いレベルを目指せる。」という位置づけで利用していただくものです。この趣旨をご理解のうえご応募よろしくお願いいたします。
2025年度助成先一覧
専門工事業PR助成金
法人・団体名 主な業種 活動テーマ 活動内容
一般社団法人建設専門
工事業雇用推進協会
(大阪府)
業界団体・任意団体 第1回建設匠フェア2025の開催  高校生、専門学校生及び一般の方を対象に専門工事業の仕事を理解してもらう展示・技能体験イベントを企画した。2日間で学生400名を含む2,000名の来場を目指し、大阪府教育委員会の後援を得るなど行政やゼネコンも巻き込んで建設業界を発展させようとしている。
株式会社藤岡工務店
(大阪府)
型枠大工工事業 TikTokの定期発信による人材募集  応募者獲得のためTikTokにより仕事の魅力を発信している。定期発信を確保するために動画撮影・編集・発信は外注にした。1回の撮影で1~2か月分に撮り貯めして、月に6本アップする。見た人から質問がくれば返事は動画で行う。その結果、数か月で十数人の応募があり、採用もできた。
シンツ硝子テック
株式会社
(愛媛県)
ガラス工事業 若手人材の採用に向けた企業紹介動画の制作  求人用企業紹介動画を制作して、自社ウェブサイトにアップする。また、YouTube広告を利用し地域や年齢層を絞って配信する予定。動画はイベント等で説明資料としても使用する。
大和工業株式会社
(宮城県)
土木工事業 自社PRページの作成と若年層をターゲットとした新たな採用活動  人材コンサルティング会社と契約し、求人媒体に掲載する自社PRページと募集要項の作成を委託した。さらに、それらを求人情報サイトや求人ボックスに載せた効果を毎月数値分析してもらい、改善を図っていく。
株式会社NEXT
(京都府)
とび・土工工事業 若者に刺さる建設業PR計画  若者の感性に合うように採用手法の全面的見直しを行う。「職人」は「建築クリエイター」などポジティブな言葉に変え、ユニフォームをスタイリッシュなものに刷新した。自社ウェブサイトを一新して、採用情報を充実させる。
株式会社梅山工業所
(茨城県)
屋根・板金工事業 経験者中途採用及び高校新卒者へのアプローチ  人材コンサルティング会社と契約し、求める人材の明確化と自社の魅力の言語化から始め、求人票の内容見直し、パンフレットの作成、SNSによる情報発信、ウェブサイトのリニューアルまで効果的で継続性のある採用活動を構築する。
若手建設技術社員・技能労働者育成助成金
法人・団体名 主な業種 活動テーマ 活動内容
株式会社明治大理石
(大阪府)
石工事業 石材センター内石材取付実習設備の構築  新入社員が早く技能を身に付けられるよう若手育成プログラムを作成した。社会人マナーやフルハーネス講習、施工図教育、石材切断・穴あけなどで構成される。さらに自社施設内に石張り実習用のコンクリート擁壁を作り、墨だし、巾木取付け、壁石、笠石と段階を踏んで指導を行う。
株式会社テクノアウター
(群馬県)
屋根・板金工事業 外国人労働者の即戦力化と特定技能資格者としての定着化  技能実習生の即戦力化を図るために入社した2名を職業訓練校で3か月半学ばせる。修了後は同校の講師を務めた自社社員を教育指導係にしてOJTを行う。業務上必要な資格免許を指定して計画的に取得させ、また、週2回、WEBによる日本語教育を受けさせる。
株式会社金堀重機
(福島県)
建設楊重業 一流集団を育てる、金堀重機感謝祭!  企業の社会的使命を果たすためには社員が一流である必要があると考え、地元に対する感謝祭の準備・実施を毎年繰り返すことを通じて、次期リーダー層の育成と全体の底上げを図る。
石川建材工業株式会社
(静岡県)
内装仕上工事業 若手社員職人が実践経験を積める施工練習用設備の製作と活用  自社施設内に施工練習用設備を製作し、先輩職人が若手職人に技術指導する。技能士の実地試験で使用される架台と同じサイズにして資格取得に役立てる。施工管理社員も施工知識が習得でき、簡易な工事は施工出来るようになる。実習の様子を撮影して学校訪問や会社見学の際に見てもらう。
助成概要
専門工事業PR助成金
建設産業の担い手を確保するために行う採用広報の取り組みへの助成金
若手建設技術社員・
技能労働者育成助成金
建設技術社員や技能労働者の若手育成・定着を図る取り組みへの助成金
応募団体の要件 専門工事会社及びそのグループ・団体

※ただし、次のいずれかに該当する場合は除く。(グループ・団体は本財団で判断)
(1)本財団より前々年度または前年度に助成を受けた会社
(2)常時使用する従業員数が300人以上の会社
(3)発行済株式の総数または出資金額の総額の2分の1以上を同一の大企業が所有する会社

助成期間 原則として2025年4月1日〜2026年3月31日
助成金額 上限100万円/件(総額 1,000万円、件数は計10件程度を予定)
募集期間 2025年4月7日 ~ 7月28日 結果通知 2025年9月後半
助成対象費用  助成対象となる取り組みを行うために直接必要な費用と本財団が判断したもので、
助成対象者が原則として2025年4月から2026年4月までに支払ったもの

※助成対象外となる経費の例
 ・社員人件費
 ・事業所として恒常的に使用する場所の賃借料や水道光熱費等
 ・事業所で恒常的に使用する什器備品等の購入費等
 ・領収書がない等により使途が不明なもの

留意点 お早めに事前相談されることをお勧めします。遠慮なく事務局へご連絡ください。
応募方法
募集要項
応募書類 ①助成申込書( 指定書式(xlsx)
②取組内容が分かる説明資料(書式自由)
③取組費用の内訳がわかる資料(見積書や業務委託契約書等)
④法人登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
⑤法人の概要を示す資料(会社案内、事業経歴書等)
⑥前期の事業報告書及び決算書類

※①はExcelデータとPDFデータ、②~⑥はPDFデータ

提出方法
よくある質問
Q
取り組みがどちらの助成金も対象になるのですが、どちらで応募したらよいでしょうか?
A
事務局が内容を伺ってどちらか一方に決めさせていただきます。
Q
すでに着手している取り組みも対象になりますか?
A
はい、応募時点で完了していなければ対象になります。
Q
どのような費用が助成対象になりますか?
A
取り組みに直接必要な費用と本財団が判断したものです。社員人件費や他の用途にも使用できるパソコン等購入費は対象外です。
Q
一度助成を受けたのですが、再度申し込めますか?
A
助成を受けた翌年度、翌々年度は申し込めませんが、その次の年以降であれば助成金の種類を問わず申し込めます。
Q
例年、何件くらい応募がありますか?
A
両助成金合わせて十数件程度です。
Q
提出書類の作成は面倒ではありませんか?
A
一般的な助成金に比べて提出書類の簡素化が図られており、また事務局が丁寧に支援しますので心配ありません。社長自ら作成されている企業もたくさんあります。
Q
選考基準に「創意工夫があるか」とありますが、具体的にどういうことを求めていますか?
A
貴社内でよく取組内容を揉んでいるかを見させていただいています。他社事例をマネするだけや外注丸投げは創意工夫が無いと見なされます。
Q
事前相談をすることができますか?
A
はい。応募をご検討の場合はどうぞご活用ください。

BACK TO TOP